59. désherbageデゼルバージュ(除草・草むしり)

ぶどう畑に好ましくない植物がはえているばあいや、植物がはえている箇所が好ましくないばあい、désherbageデゼルバージュ(除草・草むしり)をおこなう。

その草がはえている状況や場所によって、手作業、鍬をふるう、草刈機をかける、の3種類の方法を使い分けるのが一般的だ。

手作業の草むしり

たとえば、こちらは前年に苗木を植えた区画。トラクターや馬に器具を牽引してもらうタイプのlabourラブール(耕起)は、ぶどう樹が幼すぎてなぎ倒されてしまうから、手作業でのデゼルバージュ(草むしり)となる。

植えてから1年を過ぎたぶどうの苗木が完全に埋もれるほど、ぶどう樹以外の植物が繁栄することはめずらしくない。いや・・もっとはやく草むしりしようぜ

苗の添え木すらも見えなくなるほどのchardonシャルドン(アザミ)の森。
ちいさいぶどう樹へ日光を届けたい。

どこに触れてもトゲがあるので、バラの樹剪定用の厚いゴム手袋をして引っこ抜いていく。

根が残るとそこからどんどん発芽してくるので、慎重に。

また、充分に生長したぶどう樹の区画でも、トラクターで牽引するタイプの草取りでは、ぶどう樹と添え木のあいだにはえている草は取りきることができない。だから、手作業で除草する必要がある。

つる性の植物がぶどう樹に絡みついている場合も、手でむしるのが効果的だ。

鍬をふるう

8月以降トラクターや馬でのlabourラブール(耕起)をおこなわなると茂ってくる植物を、人力で除草する。鍬を入れることで、ぶどう樹に日光と風がしっかり届くようになる。

また、ぶどうの収穫作業をさまたげる、ジャングル状態を避けることができる。そうそう。収穫はもうそう遠くないところまできているから、このタイミングでしっかり除草しておくと、収穫時にぶどう房を切り採る作業がスムーズになる。

トータルでかなりの時間節約になるし、ぶどう房をバケツに入れる前の果粒の選果に集中することができるので、仕事の質があがるのだ。

草刈機をかける

ぶどう畑の端、たとえば補装してある道から畑へ入るところにはえている植物も鬱蒼としてくる。これらの植物は、草刈機で除草されることが多い。分厚くなった茂みがなくなると、周辺の風通しがよくなる。

そして畑へ入るのもかんたんになる。収穫期間は普段ではありえない人数が一斉にぶどう畑に入るし、人によっては重たいものを担いでいるので、迎える側はみんなに気持ちよく働いてもらえるようこうしてこころがけている。だからこの作業も収穫の準備ともいえるかもしれない。

いよいよ収穫の準備ということばがでてきた・・