49. relevageフルヴァージュ(新梢の誘導)の最終段階とaccolageアコラージュ(新梢の固定)

sarmentサルモン(新梢)がfil du haut フィル・デュ・オー(もっとも高い位置の針金)の高さをこえて、倒れてきそうになっている。

accolageアコラージュ(新梢の固定)は

sarmentサルモン(新梢)がお互いに絡みついていたら、ほどいて横1列に並べ、まっすぐに立てる

また、ぶどう樹1本いっぽんが独立するように、今度は紙でできたagrafeアグラフ(ホック)で留めていく。

最後のフルヴァージュ(新梢の誘導)は

fil du hautフィル・デュ・オー(もっとも高い位置の針金)をもちあげながら、fils doublesフィル・ドゥーブル(2本の針金)をできる限り高いところでアグラフ(紙のホック)をつかって留める。

そうすると、サルモン(新梢)が空にむかってまっすぐ立ち上がる。もしこのときにお辞儀してしまうようであれば、サルモン(新梢)をfil du hautフィル・デュ・オー(もっとも高い位置の針金)にうまく寄りかかけてやる。

ピノ・ノワールのなかでも特にブルゴーニュでの栽培に適しているといわれるクローンのpinot finピノ・ファンは、サルモン(新梢)ががまっすぐに伸びない性質があるから、横になっているsarmentサルモン(新梢)を探して、なるべく垂直になるよう立てる。

この紙でできたagrafeアグラフ(ホック)はagriculture biologique
アグリキュルチュール・ビオロジック((AB)有機農業)のぶどう畑にも使用することができる。
ほかにはデンプンを固めてプラスチックのような固さになったアグラフ(ホック)も
同様につかうことができる。dégrafageデグラファージュのときに、
土に落ちて水分と微生物によって分解される。

こうしてぶどう樹1本いっぽんを独立させて、サルモン(新梢)をまっすぐ立てて並べることで、複数のぶどう房が絡みあうのを防ぐことができる。

ぶどう房はおなじ高さになることが多いから、開花・結実をへて果粒がおおきくなってくるころまで隣同士の房がくっついていると、果粒が最大になった時とんでもない密度の1つの房のようになってしまう。

すると房の内部でまったく日光に当たらない果粒ができてしまい、健全な成熟期をすごすことができなくなる。

また、サルモン(新梢)が整頓されていると、vendangeヴァンダンジュ(収穫)やtailleタイユ(冬の本剪定)の作業にかんたん取りかかれるようになり、細部まで観察できたり、意図通りに手際よく仕事を進められるようになるのも利点だ。

フルヴァージュ(新梢の誘導)とアコラージュ(新梢の固定)の最大の利点

おおきく生長したsarmentサルモン(新梢)が、relevageフルヴァージュ(新梢の誘導)とaccolageアコラージュ(新梢の固定)によって先端まで垂直に横1列に整然と並んでいることが、次の仕事、rognageロニャージュ(摘芯)でおおきな意味をもってくる。