ビオディナミ農法で見る月の5サイクルの3つ目は、近点月(きんてんげつ)です。近点月、つまり地球に月が近づいたり離れたりする話です。
1つ目は、朔望月のサイクル
2つ目は、分点月のサイクル でしたね。
近点月の1サイクルは、月が近地点を通過してから次に近地点を通過するまでで、27日13時間18分33秒かかります。
月の公転軌道は楕円だから、地球に最も近い近地点と、最も遠い遠地点が存在します。
月が近地点にある時は、地球の中心から月の中心までの距離は約35万6000km、遠地点にある時は40万7000kmと、最大でおよそ5万kmもの違いがあります。ちなみに、地球1周が4万kmです。
ビオディナミでは、とくに月の近地点が注目されます。地球にかかる月の引力が最大になるからです。
朔望月と近点月のサイクルが重なり、月が近地点にある時に満月になると、地球からの月の見掛けが最大になります。
月が近地点にある時にちょうど満月になるのはかなり稀なことなので、実際にはその年一番近地点に近い満月をスーパームーンと呼ぶようです。
近地点の満月は、遠地点の満月よりも最大14%大きく、30%明るくなります。それほど距離に違いがあるということですね。
また、太陽と月が地球を介して直角になるような位置関係で、月が近地点にあれば最大サイズの半月に見えます。
朔望月と近点月のサイクルにはズレがあるので、月の満ち欠けをさまざまなサイズで見ることができるということですね。