今日は、cordon doubleコルドン・ドゥーブルを仕立ててみよう。
水平に広がる枝brasブラ(腕)が2本あるからdoubleドゥーブル(=ダブル)と呼ばれる。
コルドン・ドゥーブルの剪定はコルドン・サンプルから展開させる
こちらが落葉後のcordon simpleコルドン・サンプル
・幹にあるcrochetクロッシェから、ギュイヨ・サンプルの要領で新しいクロッシェとbaguetteバゲットを1つずつつくる
・brasブラの上の2つのクロッシェは、通常通りコルドンとして剪定する
幹にあるこのクロッシェは、バゲットより高いところから発芽しているように見えるけれど、重要なのは見かけの高さではなくて、より幹に近い芽から発芽しているということ。
枝を選ぶのに迷ったとき、いつもacrotonieアクロトニーを意識することが何より大切。
今年の剪定はこの形まで。コルドン・ドゥーブルになるまでの過渡期だ。
さてさて、春夏秋がすぎて、また剪定の季節。落葉後をかいてみた。
左側
・旧baguetteバゲットの上に均等な距離で、新しい2つのcrochetクロッシェをつくる
中央と右側
・旧クロッシェからの2本の枝のうち、1本を新しいクロッシェにする
これでコルドン・ドゥーブルの完成。
前ページではギュイヨ・サンプルからコルドン・サンプルを仕立てた。ということはギュイヨ・サンプルから数えて、4回目の剪定でコルドン・ドゥーブルになった。
ぶどう樹にとっての枝1本、1芽の重要性
こうして見てみると漠然とした茶色い樹だったものが、1本いっぽんの意味合いの違う枝の集合体として見えてきた。
そしてそれらの枝が何歳なのか、その枝がもっている芽が樹全体にとってどういう立場にあるのかを知ることで、その樹の未来も想像することができる。
来年、数年後、数十年後を、いく通りも想像できれば、tailleタイユ(本剪定)の精度があがるし、春から夏に掛けての仕事の重要性を知れる。