30. ébourgeonnageエブルジョナージュ(摘芽): guyot simpleギュイヨ・サンプル

冬のtailleタイユ(本剪定)でつくったbaguetteバゲットから発芽した芽の中から、必要な芽だけをのこしてほかの芽を摘む。それがguyot simpleギュイヨ・サンプルにとってのébourgeonnageエブルジョナージュだ。

のこす芽の選び方 芽の数と発芽している場所は

剪定のときにのこした芽の数はcrochetクロッシェには2芽、baguetteバゲットには4~8芽だった。4~8芽と幅があるのは造り手によって目指す方向性がちがうから。

のこされた4~8芽からこのébourgeonnageエブルジョナージュ(摘芽)で再度ふるいにかけて芽を減らす。むしろ減らすというよりも、そのぶどう樹の状態にあわせて芽の数を調節するという感覚。

ébourgeonnageエブルジョナージュ(摘芽)でのこすのはクロッシェには2芽(そのまま)、バゲットには3~6芽だ。

また具体的にどの芽を残すかは、剪定とおなじで人によってことなってくるが、基本的にはバゲットから垂直に上に発芽する芽をのこしたい。生長中に土に触れるリスクを少しでも減らすことができるからだ。

上のébourgeonnageエブルジョナージュ(摘芽)の図では剪定のときにバゲットに7つのこした芽を3つにまで絞り込んでいる。また、バゲットから垂直に上に発芽する芽をのこし、交互に位置する下側の芽を摘んでいる。

芽の数を適切にすると

・のこした芽(枝)になるぶどうに栄養を集中させることができる。ひいては、その畑特有の特徴を備えたぶどうとなる。つまりその区画(climatクリマ)の潜在性を受けとったぶどう房を恵んでくれる。

・その樹の樹勢にあった芽の数を判断しのこすことによって、樹に無理のない生長を促せる。

・芽と芽のあいだの芽を摘むことで、生長後に枝や葉が茂りすぎず、日光や風をぶどう房に充分に届けることができる