28. 冬の終わりの仕事

piquetピケ(杭)に乗せておいたfils doublesフィル・ドゥーブルを、土の上におろしていく

tailleタイユ(剪定)から始まり、枝の片付けréparationレパラスィオン(針金と杭の修繕)、attachageアタシャージュ(バゲットの固定)に、débuttageデビュタージュ(畝崩し)といった冬の仕事のじゃまにならないようにこの針金はdégrafageデグラファージュ(針金のホック外し)のときに杭の上に乗せておいたのだった。

これらの仕事が終わった区画から、どんどん下ろしていく。

まもなくやってくる春に発芽し、長く伸びてきた新梢をこの針金をつかって下から持ち上げるように固定するから、フィル・ドゥーブルは今おろしておかないといけないのだ。

fils doublesフィル・ドゥーブルは、fils(針金) doubles(ダブル、二重)の名のとおり、1列のぶどう樹の垣根をはさんで2本張ってある。

この2本の針金は垣根の最初と最後の杭にだけ固定されている。だから2本の針金はぶどう樹の春から夏にかけての生長にあわせて、高さをかえながら垣根の表と裏から新梢を固定できるというわけ。

垣根の向こう側とこちら側に1本ずつおろしてっと。
さて。ここまで済めば、いつ気温が上がってきても大丈夫。